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カテゴリー: ファッション関係
2020-12-04

オーダーシャツを作ってみました(注文編)。

こんにちは。齋藤です。

今回は、「教養としてのスーツ」の番外編です。

 

タイトルの通り、今回は、オーダーシャツを作ってみたのでその顛末について書かせて頂きます。

「教養としてのスーツ」の記載をもとに、いちどオーダーシャツに挑戦してみようと考え、実際に一枚作ってみました。

以下、オーダーシャツを注文する上でのポイントをまとめてみましたので、ご参考になれば幸いです。

 

 

1 どの店で作るか

まずは、どの店で作るかという点です。

実はこの点から既に悩みは尽きません。

 

ちょっとネットで調べるだけでも、オーダーシャツを取り扱っている店は数多あり、値段も様々です。

ネットの情報だけで絞り込むことは難しいので、まずは実際に店舗に行ってみるのが良いのではないでしょうか。

 

後述するように、細かくサイズを採寸することになります(写真をスマホで撮ってAIが採寸という店は別として)ので、採寸してくれる店員さんの腕やセンス、提案力で仕上がりに差ができるような気がします。

そうすると、まずは、きっちり採寸してくれて、こちらの話を聞きつつ提案してくれる、その人から買いたくなるような店員さんを見つけるのが重要だと思われます。

 

そうは言っても、実際にいろいろなお店をのぞいてみるというのも時間の関係で難しいので、とりあえず、まずは「メーカーズシャツ鎌倉」で話を聞いてみることにしました。

「メーカーズシャツ鎌倉」は「教養としてのスーツ」でも取り上げられている大手メーカーですが、何と言っても、同社の既製品を私が愛用していることもあり、何度か店舗で既製品を購入しているので、採寸をしっかりやってくれるという安心感があったこと、また、既に持っている既製品のスペックと比べて、どこをどう修正したいのかを店員さんに説明しやすい、というのが同社を選んだ理由です。

 

というわけで、土曜日の仕事帰りにグランフロント大阪店(うめきた店)にお邪魔しました。

 

2 生地選び

とりあえず店に行き、店舗内を見回していると、店員さんが声をかけてくれました。

 

「オーダーシャツを作ってみたい」旨伝えると、生地見本を見せてくれます。

生地見本帖は、十センチ×十数センチの生地の裂(きれ)をまとめたものですが、かなりの種類があります。

 

以下の「メーカーズシャツ鎌倉」のサイトを見て頂くとわかるかと思いますが、本当にここに載っている全部の種類くらいの数の生地見本が用意されています。

https://shop.shirt.co.jp/shop/mtm/step1.aspx?gmenu

 

その場で生地見本を一枚一枚めくっていって選ぶというのでもよいのでしょうが、あまりに量が多いので、やはり来店する前にある程度目星をつけておいて、店舗で実際に生地見本を確認するというのがよいように思われます。

 

「教養としてのスーツ」では、ブロードのサックスブルーの生地が推されています。

白状しますと、ここまで同書をレビューしてきたにもかかわらず、私は、同書で否定されているストライプ(いわゆるロンドンストライプ、ブロックストライプ)の生地をまずは探していました。

しかし、生地見本をさんざんめくっても、イメージしていたストライプの太さ・色(かなり濃いネイビーを所望)の生地がありませんでした。

店員さんにイメージを伝えて探してもらったのですが、やはりイメージしていたブロックストライプに近いものはなさそうでした。

 

そこで、第2希望として考えていた、オックスフォードのサックスブルーの生地から選ぶことにしました。

ブロードではなくオックスフォードのものを探した理由は、コロナ以降ますます服装のカジュアル化が進み、ビジネスウェアとしてジャケパンが広く許容されるようになってきたものと感じており、そうすると、いかにもドレッシーなブロードのものよりもオックスフォード地のもののほうが、スーツにもジャケパンにも合うという意味で汎用性が高いのではないかと考えたからです。

また、生地見本のオックスフォード(ロイヤルオックスフォード)はいずれもきめが細かく、光沢感もあって、ドレスシャツとして全く問題なく使用できると思われました。

 

生地見本には、前回の記事でも登場した、私が以前に購入した既製品で使用されているオックスフォードのサックスブルーの生地(おそらく、上記サイトの品番:MTM-008)

↓↓↓

もありましたが、全く同じ生地というのも芸がないと考え、若干より青味が濃く、よりきめ細かい肌触りのもの(品番:M211S0099T)を選びました。

 

生地によって価格が異なりますので、生地選び=価格帯選びということになります。

ザックリ言いますと、9800円(税込10780円)、12000円(税込13200円)、それ以上(税込17380円、24200円)、という価格展開で、国産かインポートか、生地を織る糸の番手(数字が大きいほど糸が細くなり、生地の肌触りがきめ細かくなる)によって価格が異なります。

 

私が今回選んだ生地は、12000円(税込13200円)のもので、これまで「メーカーズシャツ鎌倉」で購入していた既製品のおよそ倍の価格です。

上記の品番:MTM-008をチョイスしても9800円(税込10780円)なわけで、よりきめが細かくなって+2000円と考えると許容範囲と思い、この価格帯のものを選んだのですが、13000円upと思うと普段使いのシャツとしては結構高いですよね・・・

この価格と満足度とを比較して、今後もシャツのオーダーを続けるのかどうかを決めることになるかと思います。

 

3 採寸

生地を選んだら採寸です。

鏡の前に立って、店員さんに、首回り・袖丈・袖回り・胸囲・腹囲などを測ってもらいます。

私は、上記の「メーカーズシャツ鎌倉」の既製品のシャツを着ていきましたので、具体的にどこを修正すべきか、という観点から話をしました。

 

例えば、首回りはどうですか? 肩幅は? 袖丈は? ウエストは?と尋ねられますので、現在着ているシャツのどこのサイズ感を変えたいか、というイメージを来店前にしっかり固めている必要があると感じました。

また、その観点からは、シャツを着て来店することはマストのように思われます。

一方で、どうですか? と聞かれて、逆に、このサイズ感で合ってますか?と聞き返した場合、店員さんは意見を言ってくれますので、店員さんの意見に沿って作るということも可能です。

 

今回、上記の「メーカーズシャツ鎌倉」の既製品のシャツの首回りについて、第一ボタンを留めたらかなりキツいので、普段は第一ボタンをせずにネクタイをしているという話をしたところ、店員さんは、自分もそれくらいのサイズ感で第一ボタンを留めている、なのでジャストサイズだと思うと言われ、衝撃を受けました。

既製品のシャツも同じ店舗で買っており(店員さんは別の方だと思いますが)、その際も採寸した上で購入しているので、それが「メーカーズシャツ鎌倉」の考えるジャストのサイズ感だということなのだと思います。

ただ、私の感覚としては喉仏に当たって結構苦しく感じられましたので、5ミリ首回りを大きくすることにしました。

 

また、以前に書いた↓↓↓通り、腕時計が袖の中にしっかり納まるようにしたかったので、その旨伝えたところ、

https://mikanlaw.jp/2020/08/16/1157/

袖回りが〇cmのシャツを実際に着させてくれ、腕時計がちゃんと納まるかどうか試させてくれました。

 

そのほか、脚が短いので着丈を長くしたい、肩幅を少しだけ広げたい、ウエストを少しだけ絞りたい、などの要望を伝え、店員さんに意見をもらいながらサイズ感を決めていきました。

 

5ミリ刻みでサイズを変更でき(ウエストは2cm刻み)、私はやりませんでしたが、袖幅の変更などもできますので、変更の自由度はかなり高いです。

 

4 ディテール

採寸後、ディテールを決定していきます。

襟型、袖型、前立て、ポケットの有無、ネームの刺繍の有無などを決定します。

 

ここでは、前回↓↓↓の知識から、襟型はセミワイド(=「メーカーズシャツ鎌倉」ではスプレッド)、

https://mikanlaw.jp/2020/11/10/1316/

 

袖はシングル(シングルの中でも様々なバリエーションがありますが、最もベーシックと思われる円錐カフスを選択)、

胸ポケットなし、

ネームなし、

としました。

 

ボタンについては特段聞かれなかったように記憶していますが、基本的に貝ボタンのようです。

 

さて、前立てについてですが、前回述べた通り、「教養としてのスーツ」では、

ブロード=裏前立て(フレンチフロント)

オックスフォード=表前立て(プラケットフロント)

が推奨されています。

ブロードのように艶を重視する場合は、前立てもフォーマル度の高い裏前立てを、オックスフォードのように凹凸のある生地でカジュアルさを重視するなら表前立てを選ぶわけです。

 

この考え方からは、今回選択したオックスフォードの生地では表前立てを選択することになりそうですが、他方で、今回選択した生地は、オックスフォードとはいってもかなり光沢感があり、そこまでの凹凸感はありません(いわゆるロイヤルオックスフォード)。

さらに、「表前立てとスーツを合わせてはならない。この細部への配慮が、スーツスタイルを洗練させることになる。」

との至言に従えば、表前立てにしてしまうとスーツに会わせられなくなってしまいます。

 

そうすると、スーツでもジャケパンでも使えるようにするには、裏前立てを選択することになります。

 

以上の検討を経て、支払いをし、注文したシャツのスペックを記載したお客様控え↓↓↓をもらって注文完了となります(次回以降オーダーシャツを作る際の参考として非常にありがたいです)。

 

所要時間は30分強でしょうか。

生地を選ぶのにかかる時間や、採寸の時間、ディテールで悩む時間などによって、所要時間はかなり変わってくるものと思われます。

 

出来上がりはおよそ2週間後とのことです。

送料なしで工場から自宅に送ってくれますので、わざわざ取りに行く必要はありません(滋賀県民には大助かりです)。

 

なお、お会計の際に、ロングホーズ↓↓↓を併せて購入しました。

1足1300円(税込1430円)です。

高いとお思いかもしれませんが、私の知っている限り、ウール100%で税込1000円台前半のものは他にありません。

そこそこ薄く、かつ、暖かいので、冬にタイト目なフィッティングの革靴を履く際には重宝します。

また、ウール100%だからと言って、すぐに毛玉が出るようなこともなく(私は普通に洗濯機で水洗いしていますが、全く問題ありません)、長く使えます。

私の中では、数ある「メーカーズシャツ鎌倉」の商品群の中で、このハイゲージウール100%のロングホーズが最強だと勝手に思っていたりします。

 

 

少し脱線しましたが、とりあえずオーダーシャツを一枚作ってみての感想として、

店員さんといろいろ話をしながら自分にぴったりのシャツを作ることの楽しさを味わえる、というのが一番の醍醐味のように思われました。

 

他方で、自由度が高い反面、自分で決めなければならないことがあまりにも多く、しかも決めるためにはそれなりに知識が必要となるので、それを面倒と感じる人には全くお勧めはできません。

 

さて、出来栄えはどのようなものになるでしょう・・・・

 

次回は、「オーダーシャツを作ってみました(完成編)。」として、仕上がり具合等についてレビューさせて頂きます。

 

お読み頂きありがとうございました。

 

 

前回までの記事はこちら↓↓↓です。

 

「教養としてのスーツ」 第1回 「ルール、ミニマル、そしてクラシック」  https://mikanlaw.jp/2020/07/25/1110/

「教養としてのスーツ」 第2回 シャツ その1  https://mikanlaw.jp/2020/08/16/1157/

 

「教養としてのスーツ」 第3回 シャツ その2  https://mikanlaw.jp/2020/11/10/1316/

 

 

 

 

 

 

 

 

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