マンガ「私でもスパイスカレー作れました!」を読んでスパイスカレーを作ってみました。
こんにちは。齋藤です。
今回は、何となく流行っている気がする「スパイスカレー」について取り上げたいと思います。
弁護士×料理と言えば既に「きのう何食べた?」の筧史郎先生がおられますので、二番煎じ感はありますが、シロさんには遠く及ばないとはいえ、私も、世の男性陣の中では、普段からそこそこ料理をするほうだと思っております。
もちろんただの自炊レベルですし、凝った料理は全くできませんが、例えば銀行で待っているとき、「オレンジページ」が置いてあれば手に取ってしまう、その程度には料理への関心がある、という感じです。
また、「きのう何食べた?」の新刊を読むと、収録されているうちの一品くらいは作ってみたりもします。
そんな私が最近本屋で見つけたのが、この本です。
「私でもスパイスカレー作れました!」(印度カリー子・こいしゆうか著 サンクチュアリ出版 2019年6月)
表紙のイラストの雰囲気からして簡単にスパイスカレーを作れちゃいそうな気がします。
従来は、もっぱらシロさんのレシピ(もといよしながふみ先生のレシピ)を参考にしながら、市販のカレールーを使って、カレーを作っておりました。
しかし、「美味しんぼ 24巻 カレー勝負」における、栗田さんの「え、市販のルウなんか使うんですか?」のセリフ↓↓↓にありますように、やはり本格派は市販のルーを使わないのでしょう。
ちなみに、上のコマでは、小麦粉を炒めて云々という記載がありますが、「私でもスパイスカレー作れました!」では小麦粉は使用しません。
同書では、「スパイスカレー」をインド由来と定義しており、小麦粉を使用するのはあくまで日本風カレーとの理解からだと思われます。
というわけで、ここらへんで私もカレールーを使わずにカレーを作り、その工程をレビューしようというのが今回の趣向です。
まずは購入するスパイスです。
この通り、基本的には、「クミン」、「ターメリック」、「コリアンダー」の3種さえあればいいとのことです。
「美味しんぼ 24巻 カレー勝負」では、スパイスのあまりの奥深さに圧倒される山岡さん御一行でしたが、3種類であればなんとかなりそうです。
しかし、せっかくなので3種類だけとは言わず、「カルダモン」も加えることにします。
「美味しんぼ 24巻 カレー勝負」でもインド料理によく使うスパイスとしてカルダモンが取り上げられており↓↓↓、何となくですがカルダモンを選んでみました。
レモンの皮でも入れたのかというくらい爽やかな香りと風味が楽しめます。
↑↑↑基本となる3兄弟です。
それぞれ150円くらいです。
↓↓↓カルダモン先輩は400円くらいと値が張りました。
↑↑↑スーパーにはいろいろなメーカーのものが置いてありますが、安定のS&B社をチョイス。
使用する野菜は、ベースとなる玉ねぎ2個に加え、
ジャガイモ、ニンジン、ナス、ピーマンを使います。
なお、「私でもスパイスカレー作れました!」では、まずはチキンをメインにすえたカレーが紹介されていますが、何となくキーマカレーが食べたい気分ですので、メインは合い挽きミンチを選択します。
肉肉しいカレーにしたいので、上記の野菜の分量に、ミンチを400g使います。
ここで、本書では、↓↓↓下のように、具材の種類を増やすことを戒める記述があります。
しかし、私としては田畑さんの以下のセリフ↓↓↓(「美味しんぼ 24巻 カレー勝負」)「ジャガイモの入ってないカレーなんて最低よ!」には激しく同意するところですし、
また、どうせカレーを作るなら、野菜たっぷりのほうが身体にいい気がしますので、具材についての記載はあえて黙殺させて頂き、いろんな野菜を入れることにします。
さて、ここで作り方の手順ですが、「私でもスパイスカレー作れました!」では、「これだけ覚える基本の5ステップ」として以下の手順が推奨されています。
①玉ねぎ・ニンニク・ショウガを約10分炒める。
②トマトを加え、約2分炒める。
③弱火にして、スパイスと塩を入れて約1分炒める。
④ 中火にして、メイン投入。
⑤ヨーグルトを投入して約10分煮込む(塩で味を調える)。
とてもわかり易いです。
というわけで、さっそく作っていきたいと思います。
まずは玉ねぎ2個を粗みじん切りにします。↓↓↓
面倒なので結構乱雑に切っています。
次に、フライパンにオリーブオイルをひき、ある程度熱した後、チューブのニンニク5cm分くらいと、ショウガのすりおろしを加えて香りが立つまで軽く熱します。
ニンニクが弾けないよう弱火で熱します。
次に玉ねぎを炒めます。↓↓↓
玉ねぎを炒めるのに結構時間がかかりますので、その間に野菜を粗みじん切りします。
じゃがいもはホクホクした感じが欲しいので、皮付きのまま大きめに切ってみました。
↓↓↓玉ねぎを炒める程度について、本書のこの記載は目からウロコです。
コゲちゃダメだと思うとずっとフライパンに付きっきりで番をしなければなりませんが、焦げていいなら遠慮なくちょいちょい目を離せます。
とはいえ、上の本書の写真ほど焦がすことにはまだ抵抗が、、、
長いこと玉ねぎだけを炒め続けるのも面倒になってきてしまい、結局あめ色程度の段階でまずは固いニンジン、じゃがいもを投入です。
↓↓↓上の写真の状態からさらにしばらく炒めた後、ピーマン、ナスを投入。
↓↓↓トマト缶、もといトマトパックを準備。
パスタなどにも使うため、トマト缶は基本的にイタリア産を使っております。
↓↓↓トマトを投入。
↓↓↓2分ほど炒めて水気を飛ばします。
↓↓↓ここで、各種スパイス・塩を投下し、弱火にして約1分炒めます。
この後、本書の作り方だと、この中↑にさらにメインを入れて炒めていくようですが、ここに生のミンチを入れると炒めにくくなりそうなので、ミンチだけ別に炒めてから混ぜることにします。
↓↓↓別のフライパンでミンチを炒めます。ミンチには塩・コショウしました。上記のトマト投下のあたりから並行して進めます。
↓↓↓ミンチがパラパラになるまで炒めます。
↓↓↓ミンチを炒めたらカレー本体に投入します。
↓↓↓混ぜ合わせた状態で少し炒めます。
↓↓↓ヨーグルトを投入します。
目分量で適当に入れたので300gくらい入ってしまっているかもしれません。正直、ちょっと入れ過ぎたと感じました。
↓↓↓混ぜ合わせた状態です。ここから蓋をして約10分煮込みます。
後は、約10分煮込んで、最後に塩で味を調えて完成なのですが、「美味しんぼ」愛読者としては、どこかに「美味しんぼ」要素を入れたくなってしまいます。
突然ですが、皆様、「モルジブ・フィッシュ」はご存知でしょうか。
「美味しんぼ 24巻 カレー勝負」では以下のような記述があります。↓↓↓
モルジブ・フィッシュとは、スリランカで作られている鰹節のようなものです。モルジブではカツオが良くとれるため、このようなものが作られているのですが、美味しんぼによりますと、このモルジブ・フィッシュが日本の鰹節の原型という説もあるそうです。
私は食べたことはありませんが、どうやら味も鰹節そっくりみたいです。
↑上のコマのように、山岡さんは、スリランカのカレーの味の決め手がカツオブシだったなんて!と驚いています。
なお、余談ですが、現在では「モルジブ」ではなく「モルディブ」と表記するほうが多い気がしますので、「美味しんぼ24巻」の「モルジブ」の表記には時代を感じます。
さて、モルジブ・フィッシュの使い方ですが、鰹節のようにカンナで削って出汁だけ取るのではなく、砕いて粉末上にして直接カレーに入れます。↓↓↓
というわけで、スリランカ風?を目指してかつおの顆粒だしを入れてみることを思いたちました。↓↓↓
カツオブシそのものを入れることも考えたのですが、スパイスがパウダー上なので、カツオブシにすると変な食感が混ざってしまうかもと考えて顆粒だしにした次第です。
↑↑↑顆粒だしは化学調味料無添加にこだわります。
ここで化学調味料が入ったものを使ってしまったら本格派志向が台無しです。
↓↓↓約10分煮込んだ結果です。
ここに塩と顆粒だしを加えて味をみます。
ミンチのコクとかつおだしの風味がスパイスの香りとあいまっていい感じです。ヨーグルトを大量投入したことで少し酸っぱい気もしますが、逆にインド感が漂っているような気もします。
↓↓↓我が家で唯一のカレー皿であるノリタケの器に盛りつけます。
何となく、水菜と糸唐辛子を添えてみました。
所要時間としては、1時間30分ほどかかりました。
大量のスパイス投入により、かなりスパイシーなものが出来上がりました。
なかでもカルダモンの華やかかつ爽やかな香りが食欲をそそります。
ミンチ肉とかつおだしの味でしっかりとコクはありますが、脂っぽくなく、ヘルシーなスッキリとした味に仕上がっています。
唐辛子を加えていないので子供でも問題なく食べることができます。
全く難しい工程はないので、私のような素人でもすぐに作ることができました。スパイスカレーは、簡単・おいしい・ヘルシーの三拍子そろった素晴らしい料理といえます。
是非お試し下さい。