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建築関係

法人(事業)向け分野

CORPORATION
建築に関する法的紛争を処理するためには、工事に関する技術的・工学的な一定程度の知識を要する場合が多くあり、また、建築行政に関する知識を要することもあって、数ある法的紛争のジャンルの中で、例えば医療訴訟などと並んで複雑困難なものの一つと考えられています。
紛争の対象となる建築物は、一般的に言って、他の財産と比べて高額であり、また、to Bの場合はさておき、to Cの場合、施主にとって、建物は一生に一度の買い物であることが多く、従って、紛争の落としどころを見つけるのが難しくなりがちです。
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当事務所では、建築業者側での建築紛争に注力しており、to B、to Cのトラブル解決のため、最適なアドバイスができるよう研鑽に努めております。
以下では、典型的な建築紛争の類型について、紛争の際のポイントを簡単に解説いたします。




建築紛争で最も多いのがこの類型です。
請負人は建築業者で、注文者は事業者あるいは個人の両方の場合があります。
また、請負人=下請業者、注文者=元請業者の場合もあります。

(1) 請負代金請求

請負人の注文者に対する請求は、請負契約に基づく請負代金請求であることがほとんどです。
当初の見積もり通り契約書が作成され、かつその通り施工され、建物が完成している場合、請負代金請求にさしたる問題はなく、トラブルになることはほとんどありません(住宅ローンを組むなどしていますから、注文者が資力不足となって支払いを拒むことも稀です)。
   
しかし、現実では、着工を急いだり、以前から取引を繰り返していたためある程度の信用があったり、といった理由から、契約書や見積書が作成されず、口頭でのやりとりだけで建築工事を行い、その結果、工事内容や請負代金額が未確定のまま施工されてしまうことが少なくありません。
軽微なリフォーム工事のみならず、時には、ある程度の工事(時には数千万円に及ぶBtoBの工事)の際にまで、契約書や見積書が作成されないまま着工され、トラブルが発生しています。

(2) 追加変更工事

さらに問題がやっかいになるのが、追加変更工事がなされた場合です。
追加変更工事が生じるのはおおむね以下の場合です。

  • 工事が進むにつれ、設計図書の通りに施工することが技術的に不可能あるいは困難であることが判明する場合
  • 注文者が建築途中で工事内容の変更を求める場合
  • 行政庁から工事内容の変更の指導を受ける場合

これらの場合、請負人から注文者に対して、当初の契約内容よりも多くの費用がかかったとして、追加変更工事代金が請求されることになるわけですが、この場合、以下のようなトラブルが発生しがちです。

  • 当該追加工事が当初の契約内容に含まれていたとして争われるパターン
  • 追加変更工事であることには争いはないが、無償工事(サービス)であり、代金請求権は発生しないとして争われるパターン
  • 追加変更工事が行われたこと及び当該工事が有償であることには争いはないものの、金額の明示的な合意がないため、請求金額の相当性について争われるパターン

こうしたトラブルが生じた場合、いずれにせよ、当初の契約内容が確定できなければ、当該工事が当初の契約内容に含まれていたのか、追加変更工事であるのかを判断することはできませんが、そもそも契約書自体が作成されていなかったり、作成はされていても内訳の明細や図面が添付されていなかったり、添付されているがその内容に齟齬がある、などの事情から、当初の請負工事の内容が確定できない場合は多くあります。


また、当初の契約締結時には請負契約書が作成されていても、以下のような理由により、追加変更工事について書面が取り交わされないことが多くあります。

  • 注文者から請負者の担当者が現場において口頭で指示され、明確な見積もりや図面等を作成しないパターン
  • 請負人と工事監理者との間で追加変更工事について協議がなされ、注文者に明確な説明がされないまま進行してしまうパターン

追加変更工事については、明確な書面の取り交わしがないまま工事の発注の有無すらあいまいなまま工事が進行し、後日トラブルとなるケースが特に多い類型だと言えます。

(3) 工事が中断された場合の請負代金請求

当事者間の信頼関係が失われて工事が途中で中断されるケースも多いと言えます。
請負代金請求のためには、仕事(建築の目的物)の完成が必要となります(民法632条)が、注文者の責めに帰すべき事情により仕事の完成が不能となった場合、請負人は、民法536条2項により報酬請求権を失わないとして、注文者に、請負代金全額の支払いを求める場合があります。
このような請負人からの請求に対しては、注文者は、仕事の完成が不能となったのは、請負人が現場を放棄したがためであると主張し、請負人の債務不履行に基づき損害を被ったとして損害賠償請求を求めることになります。

また、工事内容が可分であり、注文者が既施工部分の給付に関し利益を有する場合は、出来高の請求が認められます(新民法634条)。
この場合、出来高の認定が問題となりますが、その算定は簡単なものではありません。

(4) 注文者の請負人に対する請求

注文者から請負人に対しては、請負契約の債務不履行や契約不適合責任(旧民法では瑕疵担保責任)に基づく損害賠償請求がなされることが多くあります。

ア 債務不履行に基づく損害賠償請求
請負人の責めに帰すべき事情によって請負契約の目的物の完成が遅れた場合や目的物が完成しない場合、注文者は、施工者に対して債務不履行に基づき損害賠償請求ができます。
目的物の完成前であれば、請負契約を解除して、支払済みの代金の返還を求めることもできます。
他方で、工事内容が可分であり、当事者が既施工部分の給付に関して利益を有する場合、注文者が契約を解除したとしても、請負人は、注文者が受ける利益の割合に応じて報酬を請求することができます(新民法634条)。

イ 契約不適合責任に基づく損害賠償請求
請負契約の目的物である建物は完成しているが、当該建物に契約不適合がある場合、注文者は、請負人に対し、目的物の修補、代金減額をなし得ます。また、債務不履行責任に基づき、解除、損害賠償請求も可能です。
この点、紛争が訴訟にまで至るケースになると、請負人と注文者との間の信頼感関係が失われていることが多く、目的物の修補を求めたりするということはあまりなく、もっぱら損害賠償請求が選択されることが多いと言えます。

ウ 契約不適合責任について
いかなる場合に「契約不適合」が存在すると言えるか、についてですが、基本的には旧民法における「瑕疵」が存在する場合と同様に解釈され、実際の施工内容と、「あるべき状態」すなわち、契約当事者が契約において予定していた施工内容との不一致があるかどうか、が問題となります。
他方で、「あるべき状態」がどのようなものだったのかという認定が困難な場合も多くあります。
例えば、リフォーム工事において、イメージ図のようなものを適当に作っただけで工事を開始してしまうなど、そもそもどのような施工が予定されていたのか、事後的に第三者が確定すること自体困難な場合は多く見受けられると言えます。



施工者(建築業者)が、建物建築工事の際に、契約関係にない第三者に対して損害賠償義務を負う場合があります。
例えば、建物の基礎工事を行うために敷地を掘削した際に、隣地境界付近の土 砂が流出して地盤沈下が起き、隣地の建物が傾斜してしまったような場合が考えられます。
また、建築工事を行っている現場において、受忍限度を超える騒音・振動等を生じさせた場合、周辺住民に対してその損害を賠償しなければならない場合があります。



(1) 設計者の施主に対する請求

ア 設計契約に基づく設計料の請求
設計者は、施主に対して、設計契約に基づき、設計料の支払請求権を有しています。
建築士と依頼者との間で、設計料について明確な合意がなくとも、相当額の報酬の支払が合意されていると考えられる場合が通常と言え、その場合の報酬額は、設計に要した時間や建物の規模(建築の予算)等に応じて取引通念上一般的に想定される金額ということになります。

イ 設計業務の出来高
設計者が設計図書を完成させる前に、様々な理由から設計契約が終了される場合があります。
この場合の設計料の支払について、どのように考えるべきでしょうか。
設計契約を準委任契約の性質のものと理解すると、設計図書の完成は報酬請求の要件として必須のものではないと言え、設計図書の完成に至らなかった場合であっても、設計者が行った仕事に対して、約定の報酬額に応じた出来高相当額の報酬が支払われるべきことになります。
他方で、設計契約を請負契約の性質のものと理解すると、原則として、設計図書の完成に至るまで報酬を請求することはできないことになりますが、設計業務が途中で終了した場合であっても、その設計内容が可分であり施主が既設計部分の給付に関して利益を有するときは、その出来高に応じた報酬請求を認め得る場合があります。
この場合、出来高の算定は一義的に定かではありませんが、上記の設計料の明示的な合意がなかった場合と同様、社会通念に照らして決定するほかないと言えます。

ウ 予算超過の場合
設計契約においては、施主の予算の範囲内で建築できる建物の設計を行うことがその契約内容になっていると言え、設計者がこれに反する設計をしたとしても、債務の本旨に従った履行とは言えず、報酬を拒みうる場合があると考えられます。

(2) 施主の設計者に対する請求

ア 債務不履行に基づく損害賠償請求
以下のような場合において、債務不履行に基づく責任が問題となります。

  • 設計業務の途中で設計者の責めに帰すべき事情によって業務が中断された場合
  • 設計者の設計内容に契約不適合(瑕疵)があった場合
  • 設計者が施主の示していた予算を大幅に超過する建築費用を要する建物の設計を行った場合

特に、②において、設計者の作成した設計図書に誤りがあったため、かかる設計に基づいて建築された建物に契約不適合(瑕疵)が生じたとして、設計者に対してその修補費用等の損害賠償を求めるケースは多いと言われています。
このような場合に、設計上の瑕疵が、建物の基本的な構造部分に生じてしまうと、修補に多額の費用を要し、設計者が受け取る設計料よりもはるかに高額な損害賠償請求がなされることがあります。

イ 不法行為に基づく損害賠償請求
例えば、施主が、建築業者に施工だけでなく設計も依頼し、施工業者が、その設計の部分について社内の建築士に設計させたり、社外の建築士に外注した場合、施主と設計者たる建築士との間には直接の契約関係はないことになります。
この場合、同建築士の設計に基づいて建築された建物に、建物としての基本的な安全性を欠くというような瑕疵があった場合、設計者に対して不法行為に基づき損害賠償を求めることが考えられます。



「工事監理」とは、「その者の責任において、工事を設計図書と照合し、それが設計図書のとおりに実施されているかいないかを確認すること」をいいます(建築士法2条8項)。
建物を建築する場合は、原則として工事監理者を置くことが義務付けられています。
工事監理者となる建築士は設計者と同一である場合が多く、その場合、設計と工事監理は一つの契約で締結されます。また、施工業者が設計施工を行う場合、建築士資格を有する施工業者の従業員が工事監理者になる場合が多いと言えます。

(1) 工事監理者の施主に対する請求

工事監理者は、施主に対し、工事監理契約に基づき監理料を請求できます。
建物建築工事が完成に至らず中断された場合、出来高に応じた工事監理料の支払いを求め得ることが多いと考えられます。


(1) 施主の工事監理者に対する請求

工事監理業務の中核は、設計図書の通りに工事が行われているか否かを確認する点にあり、工事監理者が、工事が設計図書の通りに実施されていないと認めるときには、直ちに、工事施工者に対して、その旨指摘し、当該工事を設計図書の通りに実施するよう求め、当該工事施工者がこれに従わないときは、その旨を建築主に報告しなければなりません(建築士法18条3項)。
工事監理者がかかる義務を怠り、その結果、建物に設計図書のとおりでない瑕疵(契約不適合)が生じた場合、工事監理者は、工事監理契約に基づき、施主に対する損害賠償義務を負うことになります。



以上に見てきた通り、建築紛争には様々なパターンがありますが、いずれの紛争類型においても、これを適切に処理するためには、建築に関して一定程度の知見が必要となるものと言えます。
当事務所は建築紛争に注力しておりますので、どの弁護士に頼めばよいかとお困りの方は是非一度ご連絡のほどお願いいたします。
お問い合わせ頂けましたら、まずは丁寧に聴き取りをさせて頂き、最適な解決策をご一緒に検討させて頂きます。


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